愛知県「知の拠点」ナノテクイノベーション戦略

  • 愛知県を始めとした地域の産学官金9機関が共同提案した愛知県「知の拠点」ナノテクイノベーション戦略(以下、「本戦略」という。)は、文部科学省、経済産業省及び農林水産省から、「地域イノベーション戦略推進地域」の「国際競争力強化地域」に選定されるとともに、文部科学省から本戦略の実現のために支援が受けられる「地域イノベーション戦略支援プログラム」(以下、「本支援プログラム」という。)に採択され、平成23年度から平成27年度までの5年間事業を実施しました。
  • 本戦略は、「知の拠点あいち」※1において、整備を進めるナノ計測分析ツール(あいちシンクロトロン光センター※2と高度計測分析機器※3)を活用して、産学官金連携による共同研究を実施し、高機能部材や高機能デバイスの実現を目指すもので、本支援プログラムでは、本戦略の中核となる研究者の集積と地域連携コーディネータの配置について提案を行い、文部科学省から採択されました。
  • 地域の産学官金の連携・協力のもとに、あいちシンクロトロン光センターと高度計測分析機器を用いた共同研究開発を実施、その研究成果による事業化に取り組みました。

1.本戦略の提案内容

(1)名称

愛知県「知の拠点」ナノテクイノベーション戦略

(2)提案機関

経済界 社団法人中部経済連合会、名古屋商工会議所
大学 国立大学法人名古屋大学、国立大学法人名古屋工業大学、国立大学法人豊橋技術科学大学、学校法人トヨタ学園豊田工業大学
自治体 愛知県
金融機関 株式会社三菱東京UFJ銀行
総合調整機関 公益財団法人科学技術交流財団

(3)戦略の概要

愛知県が愛・地球博跡地に整備を進める次世代モノづくり技術の創造・発信の拠点となる「知の拠点あいち」において、最先端の計測分析ツール(シンクロトロン光と高度計測分析機器)を活用して、産学官金連携による共同研究開発を行い、ナノ計測分析ツールに裏打ちされた高機能部材・デバイスを実現する。

2.本戦略における地域イノベーション戦略支援プログラムの提案内容

(1)提案者

本戦略と同じ9者による共同提案

(2)本支援プログラムの支援内容

  • 本戦略の中核を担う研究者の集積(大学へ直接補助)
    • 重点研究プロジェクト(愛知県独自の産学行政の大型研究プロジェクト)を担う研究者の招聘
    • あいちシンクロトロン光センターの高機能化・多機能化を担う研究者の招聘
  • 知のネットワークの構築支援(公益財団法人科学技術交流財団へ補助)
    「知の拠点あいち」ソフト事業のキーマンとなる地域連携コーディネータの設置

(3)支援額

約2億円/年、平成23年度から5年間

制度の概要

1.地域イノベーション戦略推進地域

関係府省(文部科学省、経済産業省及び農林水産省)が連名で、地域イノベーションの創出に向けた地域主導の優れた構想に対して、「国際競争力強化地域」と「研究機能・産業集積高度化地域」の2つの地域に分けて選定するもの。選定された地域は、関係府省(文部科学省、経済産業省及び農林水産省)の施策を総動員して、地域の主体的な取組に合わせた支援が総合的・集中的に行われる。

2.地域イノベーション戦略支援プログラム

上記の地域イノベーション戦略推進地域に選定された地域の中から、文部科学省が別途実施する支援プログラム。地域主導の優れた構想を文部科学省が効果的に支援するもので、具体的には、地域の戦略の中核を担う研究者の集積や知のネットワーク構築 (地域連携コーディネータの配置) の支援があり、ソフト・ヒューマンに重点的な支援が行われる。

【用語解説】

※1「知の拠点あいち」
愛知県の次世代モノづくり技術の創造・発信の拠点として、モノづくりのイノベーションの基盤となるナノテクを核に、IT、バイオも融合した研究プロジェクトを展開する拠点。ハード面では、産学官が共同研究開発をするための「あいち産業科学技術総合センター」とナノテクノロジーの研究開発には不可欠な「あいちシンクロトロン光センター」を整備し、ソフト面では、「知の拠点あいち」において、産学官の共同研究開発(重点研究プロジェクト)を実施する。

※2あいちシンクロトロン光センター
次世代モノづくりに不可欠なナノレベルの先端計測分析施設。産業利用を主目的とした地域共同利用施設として、地域の産学官による連携・協力のもと、公益財団法人科学技術交流財団が整備・運営(施設の一部は独立行政法人科学技術振興機構が整備)する。
高速で走る電子を磁場で曲げたときに接線方向に発生する強力な光(赤外から硬X線領域の光)を用い、物質の原子・分子レベルの状態を計測分析するものである。

※3高度計測分析機器
産業ニーズの高い電子顕微鏡はじめ18機種と電波暗室を「知の拠点あいち」のあいち産業科学技術総合センターに整備する。顕微観察、表面分析、成分分析、質量分析、電波ノイズ試験等の高度な計測分析ができる。