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超早期診断技術開発プロジェクト

プロジェクトリーダー

〜医のニーズと工のシーズを融合し、
新たな医療・健康機器を創る〜
太田 美智男
(名古屋大学 特任教授)
太田 美智男の写真

総括

本プロジェクトの目標は、「医工ならびに産の連携により、医療の大きな3つの分野である脳・循環器疾患(G1)、がん(G2)、生活習慣病(G3)に関わる生体情報などを、無侵襲・低侵襲で超早期に得て診断して治療に資するための各種センサデバイス・機器の開発と、得られた生体情報の統合管理システムの開発」であり、それにより新たな医療機器産業の創成を計ることでした。また、医と工の連携研究は互いの文化の違いを乗り越え、さらに日本の医療制度の壁を超える困難なプロジェクトでもありました。しかし5年間の研究により本プロジェクトは、医療・健康分野に工学のマイクロエンジニアリング技術を応用することで、各種センサの開発など研究成果を産み出し、医-工-産連携プロジェクトの成功事例となりました。今後は本プロジェクトの成果を基に新たな産業の創成を計っていきます。

実現した主な技術・装置等

脳・循環器系の生体情報を無侵襲・低侵襲で計測する装置の開発

動脈の健康度(FMD)を計測する装置の開発とそのデータ解析ソフトを開発

尿センサを開発し、塩分摂取のモニタリングとアルツハイマー病の早期診断の実現

初期がんの高精度早期検出のための装置開発

末梢循環がん細胞を効率よく分離する装置の開発

がん関連遺伝子およびがん関連蛋白の微量・迅速検出装置の開発

生活習慣病を非侵襲でモニタリングするシステムの開発

熱電式ガスセンサならびにVOCガス分析装置を開発し、呼気分析による各種疾患のモニタリングの実現、織布センサを開発し、各種疾患予防のための持続的体圧分布測定ならびに呼吸機能測定器具を開発

研究開発成果

G1】脳・心臓・血管系等に関連する生体情報を無侵襲・低侵襲で継続的に計測するための高感度な計測技術とデバイスの開発

G3】生活習慣病等に関する生体情報を無侵襲・低侵襲で日常的にモニタリングできるセンサとデバイスの開発