PV
近未来自動車技術開発プロジェクト

PV1

航空機電動化に向けた
高電力密度インバータ設計手法の確立と実証

航空機電動化に向けた革新的高電力密度インバータを目指して

研究開発の概要

 航空機の電動化に向けた取り組みは、我が国が得意とするパワーエレクトロニクスと密接に結びつく分野であり、その市場規模は2030年に20兆円に拡大するとの報告がなされている。また、航空機の二酸化炭素排出量は年々増えているなか、2050年カーボンフリーを目指す世界的な目標もある。これを実現するために航空機の電動化に対する期待が非常に大きい。また、航空機産業は部品点数の極めて多い複雑なシステムとして成り立っているため、設計の初期段階でMBD(Model Based Development)を用いた設計開発手法が望まれている。
 こうした背景の中、本研究テーマでは高電力密度インバータシステムの開発を担うグループと、次世代シミュレーションの技術開発を行うグループから構成し、プロジェクトを推進する。

総 括

名古屋大学 教授 山本真義

重点研究プロジェクトの共同研究によって、高出力密度GaNインバータの実現に目処をつけることができたのは2050年カーボンフリーも視野に入れた成果であり実用に大きく貢献できる成果となった。
また、航空機にMBDを適用する試みに関しても、モデル交換によるハイブリッドシミ ュレーション環境を構築し精度検証ができたことは国内でも初めての成果であり、今後一層のMBD推進に大きくはずみがつくものである。 

今後の展開

サイバネットシステム(株) CAE第1事業部 部長 井上 岳

高密力密度GaNインバータの展開として①コンデンサ基板の基板製造/GaNモジュールの基板製造、②高電力密度インバータへの開発とドローン等への展開、③2,000台/年の量産製品への適用を目指す。
次世代シミュレーションの開発で確立されたハイブリッドエンジンシステムモデルのノウハウを活かして、電動航空機の開発メーカーに対し①複合的な工学領域を含んだシステムシミュレーションのコンサルティング、②お客様のシミュレーションに組み込んで利用可能な解析モデルのライブラリの販売、③ シミュレーションシステムをパッケージ化した航空機電動システムシミュレータの販売。
また、今後は電動自動車、ドローン、鉄道、船舶などの業界にも波及されることにより、強固なものづくりネットワークが構築されることが期待できる。