愛知県の線画

知の拠点あいち
重点研究プロジェクト


研究開発成果

2022年度~2024年度

Ⅳ期 研究開発成果のイラスト
PV PI PM

Project

Core
Industry

世界を牽引して未来を創りつづける
愛知の基幹産業の
更なる高度化に資する
技術開発に取り組む

Project

DX

第4次産業革命をもたらす
デジタル・トランス
フォーメーションの
加速に資する技術開発に取り組む

Project

SDGs

SDGs達成に向けた脱炭素社会・
安心安全社会の実現と
社会的課題の解決に
資する技術開発に取り組む

知の拠点あいち重点研究プロジェクト アイコン

Overview

Ⅳ期の概要

知の拠点あいち重点研究プロジェクト アイコン

 「知の拠点あいち重点研究プロジェクト」とは、大学等の研究シーズを活用したオープンイノベーションにより、県内主要産業が有する課題を解決し、新技術の開発・実用化や新たなサービスの提供を目指す産学行政連携の研究開発プロジェクトです。プロジェクトⅣ期では、2022年度から2024年度までの3年間にわたり、3つのプロジェクトそれぞれに9つの研究テーマ、併せて27件の研究テーマに取り組みました。

事業の概要

期    間 期間 3年間(2022年度~2024年度)
参 加 機 関 参加機関 88企業、16大学、7研究開発機関等
プロジェクト

プロジェクトCore Industry
世界を牽引して未来を創りつづける愛知の基幹産業の更なる高度化

プロジェクトDX
第4次産業革命をもたらすデジタル・トランスフォーメーション(DX)の加速

プロジェクトSDGs
SDGs達成に向けた脱炭素社会・安心安全社会の実現と社会的課題の解決

研究テーマ数 3プロジェクトで27テーマ
規    模 規模 1プロジェクトあたり約3億円/年間

機 能

事業の概要のイラスト

研究スケジュール

研究スケジュールのイラスト

数字で見る研究開発成果

数字で見る研究開発成果のイラスト

総括と展望

公益財団法人科学技術交流財団
知の拠点重点研究プロジェクト統括部
小野木 克明
(愛知工業大学 教授)
小野木 克明の写真

大学等がもつ研究シーズを活用したオープンイノベーションによって、県内産業が抱える課題を解決するとともに、新技術を開発・実用化し新たなサービスを提供することまでをめざす「知の拠点あいち重点研究プロジェクト」事業が開始され、13年近くが経過しました。この間、本事業は他に類を見ない地方自治体が主導する大規模な産学行政連携型の研究開発プロジェクト事業として、技術の確立のみならず、研究成果の社会実装、若手人材の育成、異分野・異業種間ネットワークの形成、さらにはシーズとニーズのマッチングや研究の進捗管理のための仕組みの構築等でその役割を担ってきました。

このようななかで、2022年度から3年間に渡って進められてきた「知の拠点あいち重点研究プロジェクトⅣ期」(以下、プロジェクトⅣ期)では、大きく変わりつつある産業構造や社会構造を見据え、①愛知の基幹産業の高度化をめざすプロジェクトCI、②デジタル・トランスフォーメーションの加速化をめざすプロジェクトDX、③脱炭素・安心安全社会等に関わる社会的課題の解決をめざすプロジェクトSDGs、の3プロジェクトのもと、27件の研究テーマに及ぶ研究が実施されました。これらの研究には、県内の大学と企業を中心に16大学、88企業(59中小企業を含む)、7研究機関から延べ800名近くの研究者・技術者が参加し、研究テーマごとに設定された製品開発型、技術開発型、技術実証型の計80 件の開発ターゲットの達成をめざして研究が進められました。その結果、現在までに、55件の開発ターゲットが試作・実証試験を含む技術の確立段階に入っており、さらに9件が製品化間近の生産準備段階に到達しています。

プロジェクトⅣ期の実施にあたっては、常にオープンイノベーションを念頭に置き、従来の分野・業種の枠組みを超えて、それらがもつ技術、アイデア等を絶えず取り込むことできる研究推進・支援体制の実現に努めてきました。このため、研究進捗を見える化しそれを研究の各段階での評価や次段階への展開に活用する、製品開発段階からユーザーニーズを反映させ製品の用途拡大をめざす、変容する社会に即したビジネスプランの策定を図る、など分野と時間の広がりを意識しながらプロジェクトⅣ期は進められました。また、革新技術で短期成長をめざす企業の参加を促すことによって、18社のスタートアップがプロジェクトⅣ期に参加することとなりました。今後はこれらの企業が持つ技術がそれぞれの分野でのコア技術として成長していくことを期待しています。このように、プロジェクトⅣ期は産学行政連携の特質を最大限に活かすことによって、他の学術研究とは大きく異なる特色ある事業となりました。

「知の拠点あいち重点研究プロジェクト」は今では愛知県の一事業として定着してきました。しかし、あらためて製品化・事業化を通じてそれぞれの研究成果を社会実装にまで繋げることの難しさも分かってきました。未確立の技術については技術の進化と適切な評価を経てそれが有意で信頼性のある技術になることが、確立された技術についてはグローバルな視点からそれが国内外で展開できる技術になることが望まれます。このためには、本事業が行政主導の産学行政連携事業であることに鑑み、プロジェクト終了後も産学行政が一体となったフォローアップの仕組み作りが同事業の残された大きな課題と言えましょう。

最後に、プロジェクトⅣ期の研究成果が結実することを期待しながら、これに関わってこられたすべての関係者の皆様方に心からお礼申し上げます。