SDGs
SDGs達成に向けた脱炭素社会・安心安全社会
の実現と社会的課題の解決に資する
技術開発に取り組む

S8

全個体フッ化物電池の開発と
その評価技術の標準化

高エネルギーと高安定性を両立させた電池開発の実現へ

研究開発の概要

わが国の地震などの災害対策において、エネルギー供給問題は喫緊の課題になっている。その中でも、蓄電池についてはこれまでのリチウムイオン電池に替わる、高エネルギー密度をもつ全固体電池の開発が進められている。しかしながら現在主流の硫化物系・酸化物系固体電解質は安定性に乏しい。一方、フッ化物電池はエネルギー密度が高くなると期待されているが、さまざまな課題がある。そこで、本研究テーマでは安定性と高エネルギー密度を両立させるために、高速イオン伝導と安定骨格の役割が同時に達成できる5元系合金からなるフッ化物電池開発を実施し、さらに全固体電池向けの電池性能評価としてF-NMR を用いた評価技術の標準化をめざす。

総 括

名古屋大学 准教授 澤田 康之

高エネルギー密度と高い安定性を併せ持つ全固体電池開発は災害用蓄電池だけでなく、車輛や航空機といった、安全性を求められるものへの応用が高く期待されている。その上で、電池製造に特化した企業や自治体を含めた産学行政連携を通じた社会実装へ向けての高い可能性を持つ成果が得られた。また、フッ化物合金に限らず、広く全固体電池向けの標準化された電池評価技術の確立によって、オープンイノベーションの推進にもつながり、そのための人材育成に貢献できた。

今後の展開

株式会社名城ナノカーボン 代表取締役 橋本 剛

 フッ化物系合金薄膜やカーボンナノチューブと複合した電池部材の提供を行う。愛知県メーカーへの提供を中心に開始する。
(売上計画)2027年度:7百万円。
 フッ化物NMR(F-NMR)計測の安定化と計算科学との連携をさらに進め、NMRでのイオン拡散評価を構造解析と組み合わせる。このことにより固体電池評価技術を事業として確立し事業化を進める。愛知県メーカーへの提供を中心に開始する。(売上計画)2027年度 固体電解質イオン伝導率評価:6百万円、電池材料評価の物性評価及び解析:24百万円