SDGs
SDGs達成に向けた脱炭素社会・安心安全社会
の実現と社会的課題の解決に資する
技術開発に取り組む

S7

地域CNに貢献する
植物生体情報活用型セミクローズド温室の開発

植物の声を聴くスマート温室でカーボンニュートラルに貢献

研究開発の概要

 カーボンニュートラルの実現に向け、国内外で温室効果ガス削減への取り組みが進むなか、わが国の施設園芸における暖房はいまだに化石燃料に依存しており、CO2排出量が大きいことが課題となっている。また、スマート農業の実装やSDGs対応型栽培体系の確立など、新たな社会ニーズへの対応も迫られている。
 電気ヒートポンプを用いた省エネ冷暖房と植物生体情報を活用した環境制御システムを組み込んだセミクローズド温室を開発し、高CO2濃度かつ最適環境での高収量作物生産を実現する。これにより、トマトの収量を従来比50%向上し、農業所得の増大を実現する。さらに、CO2利用効率を従来比で50%改善することで、カーボンニュートラルの達成にも貢献する。

総 括

豊橋技術科学大学 教授 高山 弘太郎

 本研究では、豊橋技術科学大学のシーズ技術と、PLANT DATA㈱とシンフォニアテクノロジー㈱が有する先端施設生産技術を融合させることで、世界初となる“植物生体情報を活用して高精度環境制御を行うセミクローズド温室”の開発に成功した。リアルタイム計測される作物光合成情報を環境制御システムに取り込むことで最適制御を実現し、CO2吸収効率を最大化するカーボンニュートラル施設生産を達成する。なお、社会人対象のリカレント教育プログラムにおいて本新技術に関する講義を行い、普及・啓発にも努めている。

今後の展開

シンフォニアテクノロジー株式会社 爪 光男

本研究では、シンフォニアテクノロジー㈱の温室環境制御技術と豊橋技術科学大学・PLANT DATA㈱の植物生体情報計測技術を統合した、世界初となる植物生体情報活用型セミクローズド温室を開発した。製品化仕様を2026年までに確立し、2027年には、植物生体情報に基づいたセミクローズド温室・環境制御システムを製品化する。施設園芸が盛んな愛知県においては、その生産性を飛躍的に高める技術として普及拡大を推進する。