SDGs
SDGs達成に向けた脱炭素社会・安心安全社会
の実現と社会的課題の解決に資する
技術開発に取り組む

S5

管法則に基づく
血管のしなやかさの測定システムの開発

血圧計で測る動脈硬化

研究開発の概要

日本人の約1/3は動脈硬化が誘発する血管の病気で亡くなっており、動脈硬化性疾患の予防が重要である。しかし現状の動脈硬化検査は医療機関で据付型装置を用いて行われ、日常生活で動脈硬化度を把握するのは困難である。そこで本研究では、臨床症状出現前の動脈硬化の進捗を一般家庭に導入可能な可搬式装置で把握する装置の開発を進めた。我々は既に①血管の弾性、②血流変化で励起される血管拡張反応を検出する血圧計類似の装置の試作を進めていた。そこでこの試作機をブラッシュアップし,臨床データとつきあわせることで、動脈硬化度を血管の硬さと拡張機能の両面から評価する装置の開発・事業展開を進めた。

総 括

名古屋大学 教授 松本 健郎

名大発ベンチャー企業のLaView(株)、並びにあいち産業科学技術総合センターとの共同研究により、試作段階であった「血管のしなやかさ測定システム」を、実用的な機器として仕上げることができた。また、名大医学部を交えた共同研究により、装置で計測されるパラメータと病院で計測されるパラメータの相関を調べ、装置の性能を評価することができた。これらの成果で今後の装置の展開に大きく弾みがつくと期待される。

今後の展開

LaView株式会社
   代表取締役社長・益田 博之

プロジェクトを通じて培った血管機能計測技術や、得られた市場要求を生かした企画は、現在、製品化の検討を希望する企業があり、実現につなげたい。機器の安全性では、不正な電波の発振の有無や電気的安全について、知の拠点施設の試験環境を活用でき、電子部材の適正な選択により製品化設計スピードアップの大きな助けになっている。生体機能計測に不確かさが残る部分もあるが、蓄積された計測データのさらなる解析で改善していく。