Manufacturing
第4次産業革命によるイノベーションを取り込み、
新技術の開発や新作業の創出を促進

7M11

マルチマテリアル部材の接合・解体の
一連技術の開発と接合予測AIシステムの構築

軽量化と循環型社会を両立するスマート接合ソリューション

研究開発の概要

 輸送機器業界では、軽量化と高機能化を目的に、異種材料を組み合わせて最適配置する「マルチマテリアル化」が急速に進展している。特に愛知県は、自動車や航空機などの一大生産拠点として、マグネシウムやアルミニウムなどの軽量金属の接合技術の確立が重要課題となっている。
 一方、資源循環型社会の実現に向けて、マルチマテリアル部材の効率的な分離・解体技術の開発も不可欠である。従来の溶接や接着では金属間化合物の生成や信頼性の低さが問題となる中、固相接合技術が注目されており、特に線形摩擦接合(LFW: Linear Friction Welding)は金属間化合物の生成を抑制できる有望な手法である。
 しかし、LFWの産業応用には、再現性のある接合条件の最適化や、接合品質を保証するための非破壊的な強度予測技術の確立が求められている。
 本プロジェクトでは、LFWを用いたマグネシウム/アルミニウムの高強度接合条件の明確化と、AIを活用した接合強度の予測技術の開発、さらに解体技術との統合を通じて、接合からリサイクルまでを一体化した世界初の技術体系の構築を目指す。

課題/背景

 愛知県が主要生産地である輸送機器業界では、軽量化や高機能化を目的に、異種材料を適材適所で組み合わせる「マルチマテリアル化」が進んでいる。これに伴い、特にマグネシウムやアルミニウムなど軽量金属を中心とした異種材料の接合技術が重要な役割を担っている。
 一方で、資源循環型社会の実現に向け、将来的なリサイクル性の確保も求められており、複合材を単一素材へと解体する技術の開発が大きな課題である。
 接合手法には、溶接、接着、機械的締結、固相接合があるが、軽量金属に対しては高い信頼性と軽量性を両立できる固相接合が最も適している。そのため、固相接合に対応した解体技術の開発が不可欠である。
 さらに、接合分野にもDX化の波が押し寄せており、AIによる接合強度の非破壊予測などを活用した効率性と信頼性の向上が求められている。

開発内容/目標

①LFWを用いたマグネシウムとアルミニウムの接合技術
種々のマグネシウムとアルミニウムの材質に対して固相接合可能な条件(材質の組み合わせや接合パラメータ)を探索し、実用レベルで接合できる材料範囲を明らかにする。

②マグネシウム/アルミニウム接合体の解体
マグネシウム/アルミニウム接合体において、産業上実用可能な(接合部の面積250mm2以上の接合部材を300℃以下)条件で解体可能な技術を構築する。

③接合時の計測情報を用いた接合強度予測AI技術
LFWによるアルミニウムとマグネシウムを接合したときの接合強度を接合時の温度などの計測情報などから予測するAIシステムを構築し、現場で使えるようデバイス化を目指す。