Manufacturing
第4次産業革命によるイノベーションを取り込み、
新技術の開発や新作業の創出を促進

8M11

マルチマテリアル部材の接合・解体の
一連技術の開発と接合予測AIシステムの構築

軽量化と循環型社会を両立するスマート接合ソリューション

終了研究テーマ

概要及び背景・課題

 輸送機器業界では軽量化と高機能化を目的に異種材料を組み合わせるマルチマテリアル化が急速に進展しており、愛知県では自動車・航空機分野でマグネシウムやアルミニウムの接合技術確立が喫緊の課題である。一方で、資源循環型社会の実現には、これらのマルチマテリアル部材の効率的な分離・解体技術の開発も不可欠である。固相接合技術においては、特にFSWやLFWが注目されているが、解体までを含めた産業応用の前に、これらの固相接合技術の再現性のある条件の最適化や、接合品質を保証する非破壊的な強度予測技術の確立が求められる。しかし、マグネシウム/アルミニウム接合に関する知見や技術は未だ不足しており、これが最大の課題となっている。

開発内容/目標

①LFWを用いたマグネシウムとアルミニウムの接合技術
種々のマグネシウムとアルミニウムの材質に対して固相接合可能な条件(材質の組み合わせや接合パラメータ)を探索し、実用レベルで接合できる材料範囲を明らかにする。

②マグネシウム/アルミニウム接合体の解体
マグネシウム/アルミニウム接合体において、産業上実用可能な(接合部の面積25mm2以上の接合部材を300℃以下)条件で解体可能な技術を構築する。

③接合時の計測情報を用いた接合強度予測AI技術
LFWによるアルミニウムとマグネシウムを接合したときの接合強度を接合時の温度などの計測情報などから予測するAIシステムを構築し、現場で使えるようデバイス化を目指す。

2025年度の成果/成果活用の展望

①LFWを用いたマグネシウムとアルミニウムの接合技術
AZ91(マグネシウム)/A6061(アルミニウム)接合体で
Mg母材強度の80%以上の強度を達成(当初目標達成)

②マグネシウム/アルミニウム接合体の解体
目標である面積25 mm²以上300℃以下の条件での易解体手法を複数構築(接合界面の金属間化合物の促進、液体金属による界面脆化、電解によるマグネシウム成分の選択的溶解など)

③接合時の計測情報を用いた接合強度予測AI技術
超音波接合の実験データ+計測データに基づく強度予測プロトタイプを開発(予測精度R2>0.8を実現)

成果活用の展望
・接合・解体技術の一環設計を行い、資源循環を実現させたマルチマテリアル技術を確立
・リアルタイム接合強度予測AIシステムを開発し、非破壊全数検査によるコストダウンと信頼性向上を実現