Agriculture & Fisheries
高品質安定生産を実現し、生産性向上を促進

7A6

森林植生モニタリング実現に向けた
UAV無線通信技術の研究開発

モバイル電波が届かない場所でも遠隔ドローン通信を

研究開発の概要

 本プロジェクトでは、森林の植生状況を上空からUAV・ドローンにより効率的にモニタリングし、樹高・樹種等の詳細な森林情報を自動判別・解析するための先進的なドローン向け通信技術の研究開発を実施する。
近年、カーボンニュートラルを指向し森林管理の効率化と精度向上が求められる中、従来の地上調査では限界があった広範囲な森林地域の詳細な植生データを、UAV・ドローン技術を活用することで迅速かつ正確に取得することが可能となる。本研究開発では、植生を識別できるセンサーを搭載したドローンを森林上空飛行させ、植生データの取得と解析を無線通信技術を活用してデータセンター等へ送り届けるシステムを構築する。森林等に設置されている多数のセンサーからの情報を収集する無線通信技術も開発・統合することで、奥深い森林などモバイル通信がない環境下でも安定して制御・データ伝送を可能とする基盤技術とドローン搭載用のキット開発を行う。

課題/背景

 近年、東南アジア等世界各地において、焼畑農業の延焼等による森林火災を防止するため、IoTセンサを活用した森林モニタリングシステムが導入されつつある。これらのIoTセンサは火災の早期発見や環境モニタリングに重要な役割を果たしているものの、樹高が高い森林地域においては、IoTセンサからのデータ通信を確実に行うためには、樹高よりも高いアンテナ柱を設置してデータを収容する必要がある。特に、重機の搬入が困難な奥深い森林地域では、このような高いアンテナ柱の建設は技術的にも経済的にも大きな課題である。
さらに、従来のドローンによるセンサデータ通信は4GやWiFiといったモバイル通信技術が主流だが、人里離れた奥深い森林地域では、そもそもモバイル通信ネットワークのカバーエリア外となり、安定した通信環境の確保が困難である。

開発内容/目標

 モバイル通信ネットワーク等の既存通信インフラが敷設されていない山間部や奥地の森林地域において、森林などの多数IoTセンサーやドローンから創出される大容量のセンサーデータを確実に収集しドローン基地局へ伝送する技術を開発する。通信速度50Mbps以上、通信距離10km以上の無線技術を開発しIoT無線機等と統合することで、低コスト化・低消費電力化などドローン搭載性を向上させた無線通信技術を核とし、植生状況をクロロフィルなどのスペクトル情報から検出し、植種を効率的に判定し識別する技術も開発する。これらの通信・センサモジュールをパッケージ・キット化することで多種のドローンに搭載可能とする技術開発も並行して行う。